コーヒー生豆がとれるまで3『コーヒーチェリーの構造』

コーヒーチェリーの中 コーヒーの雑学
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コーヒー生豆になるまでおさらい

今回は本題に入る前にまずはコーヒー生豆がとれるまでの流れをおさらいしておきましょう。

コーヒー生産国では
栽培→収穫→精製→選別
という各工程を経て各国に輸出されています。

このうち栽培と収穫は過去記事↓で紹介しましたのでまだ見てないという方は是非ご一読ください。

コーヒー生豆がとれるまで1『コーヒーの栽培』

コーヒー生豆がとれるまで2『コーヒーチェリーの収穫』

次回以降また紹介する精製工程は生産地の様々な事情でどのような精製方法をとるか決定されます。それと共にコーヒーの風味を最も人がコントロールできる工程でもあるのです。

その精製の対象となるコーヒーチェリーそのものについて今回は紹介します。

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コーヒーチェリーの中はどうなっている

精製とはコーヒーチェリーから種子を取りだし生豆に加工する工程です。
種子を取りだす前のコーヒーチェリーはどのような構造なのでしょうか。

コーヒー豆の内部構造

コーヒーチェリー内部

外果皮:
 フルーツの皮の部分です。

中果皮:
 外果皮の内側はフルーツの果肉にあたる中果皮の層です。コーヒーチェリーにはこの果肉が他のフルーツと比べるとわずかしかありません。外果皮と中果皮の部分を合わせて“パルプ”と言います。

ミューシレージ:
 中果皮の層を抜けると今度はヌルヌルした粘液質の果肉層になります。これがパーチメントという種子の殻に付着しています。

パーチメント:
 種子の殻です。果肉層の内側が固く変化したものです。

種子:
 パーチメント内側をほとんど埋め尽くす大きさで種子が入っています。このコーヒーチェリーの種子は日本人に馴染み深い“梅干しの仁”のようなものと思ってもらえばいいでしょう

仁:梅干しの種の固い殻を割ると中に入っているもの。天神様とも呼ばれている。この仁は食べられます。健康に良いそうですが食べ過ぎ注意です。

シルバースキン:
 パーチメントと種子のわずかな隙間と種子中央の溝(センターカット)には周乳と呼ばれる液状の柔らかい組織が満たしています。これが精製後の乾燥した生豆でシルバースキンもしくはチャフと呼ばれる薄皮になります。

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ピーベリーとは

通常は1つのコーヒーチェリーに平らな面があるフラットビーン(平豆)が2つ入っています。
ところが発育不良などでの原因で丸い俵型の種子が1つだけ入っている場合もあります。
これをピーベリー(丸豆)と言います。

ピーベリーの混入率は5〜20%ぐらいですが昔から珍重されてきた歴史があり、ピーベリーだけを集めて売られることもあります。

2つに分けられるはずだった栄養素が1つの豆に集中することからより風味が凝縮され美味しいコーヒーになるということのようですが、どうでしょうか、、、

明確に味に違いは出ないような気がします。

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カスカラティー(番外編)

コーヒーの精選工程で出た果実や皮は乾燥させると干しブドウのような状態になります。

これを煮出してお茶のように飲むことができます。

JJC店主ワダ
JJC店主ワダ

一度だけ飲んだことがあるのですが、甘味のあるハーブティーのような味わいでした。

まとめ

コーヒーチェリーの構造についてまとめます。

  • コーヒーチェリーの中に生豆は2つ入っている。(1つだけのこともある)
  • 果肉の部分はほとんどなく、チェリーの中の大部分は種子が占めている。
  • コーヒーチェリーの皮や果実はカスカラティーとしても利用できる。

日本人の私たちが普段なかなか目にすることのないコーヒーチェリーですが、フルーツとして生食することはありませんが、種をコーヒーとして飲んだり、皮と身をお茶として飲んだり余すことなく利用できる一風変わったフルーツであるとも言えます。

次回からは精製工程について紹介していきます。

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